こども古本店店主の読書感想文

障害をもつ子だけでなく、すべての親子さんに読んでもらいたい本。

友達の冷たい言葉をうけたさっちゃん。
おうちに帰ったあと、「さっちゃんの手には、どうして指がないの。さっちゃんの手、小学生になったら普通の手になるの？」とお母さんに聞く場面は、いまでも胸をしめつけます。
お母さんも胸がいっぱいになりながら、「さっちゃんの手は、小学生になってもいまのままよ。」と正直に答えます。


とはいえ、この絵本はよくありがちな、同情を誘う本ではありません。
友達の冷たい仕打ちに落ち込むだっちゃんは、立ち直り、ありのままの自分を受け入れ、大きくなっていく。
それを見て、まわりの友達の心も変化を迎えます。

障害という個性。それを素直に受け入れられるこどもこそ、大きくなれるんだなと思いました。